モロカイ島ハラワ渓谷に朝日が昇る。グレッグ・ソラトリオはホラ貝を吹く。緑深い谷の反対側では、グレッグの父アナカラ・ピリポ・ソラトリオがホラ貝を吹き返す。ここに携帯の電波はない。これが離れた場所にいる父と子の連絡手段だ。ホラ貝の音はこの美しい森に包まれた谷に響き渡る。200年前と変わらない。グレッグはモロカイ島で自給自足する文化継承者。ハワイのなかでも独特の島であることが、リゾートホテルもゴルフコースもないことからわかる。時が止まっているかのようだ。それがもっとも顕著なのがここハラワ渓谷。ソラトリ・・・